貨幣状皮膚炎
貨幣状皮膚炎とは環状の湿疹で、少し汁が出る赤茶色の痒みを伴う皮膚炎です。形がコインによく似ていますので、貨幣状湿疹と呼ばれています。
貨幣状湿疹は慢性の場合が多いと言われていて、皮膚の表面の細菌が原因とされています。皮疹のでき方は、１つだけできることもありますが、ほぼ全身にいくつもできることもあります。
中年の成人に発症することが多く、皮膚が乾燥している場合に現れ、冬によくみられます。はっきりした原因なしに発疹が出たり消えたりすることもあります。
初めに痒みのある円形の発疹ができます。この発疹は吹き出ものや水疱を伴い、これがそのうちじくじくしてきてかさぶたになります。発疹は腕や脚の内側、尻の部分に出ることが非常に多く、胴体部分にもできます。貨幣状湿疹は痒みの症状が強いのでつい掻きたくなってしまうと思いますが、掻いてしまうと症状が悪化してしまいますので、我慢せずに早めに病院で受診するようにしましょう。
貨幣状湿疹の治療はステロイドを用いることが多いですが、痒みが強いので内服薬を服用することもあります。貨幣状湿疹の原因が皮膚の乾燥による場合は、入浴した後に全身に保湿クリームなどを塗って、乾燥を防ぐことが大切です。乾燥が原因の貨幣状皮膚炎では、春から夏にかけて症状が改善することが特徴になりますが、再発を繰り返すのも乾燥が原因と言えるでしょう。
また、貨幣状皮膚炎はイボと合併しやすい皮膚炎と言われていますので、治療をしても効果がなかなか現れない時は、下にイボがある場合もありますので注意するようにしましょう。
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